川崎ジュニア的練習方法その4<トレーニング>

 その4
<トレーニング>
 戦術や技術、精神力がついてもトーナメントを戦い抜く体力がないと勝つ進めません。そこでトレーニングが必要になります。バドミントンにあうようなショートインターバルトレーニングが有効だと考えています。トレーニングとレストを効率よく組み合わせることで、効果が上がると思います。また、持久力向上をジュニアの時期に身につけさえたい事柄でもあります。ランニングとトレーニングに分けて川崎ジュニアで行ってきた練習方法を書きます。

・ランニング
 1日の練習で10分~20分は走りたいと考える。ランニングだけでなく、ダッシュ走を練習のなかに組み入れて走る時間を確保したい。走るからにはチームで1番を目指して走るような心を育てたい。ランニングも体育館だけでなく、外練習でもコースを作ったりして飽きずに様々な手法で取り組むと効果が出てくる。

A:<5分×2走> 5分は列に並んで、5分はフリーで走る。列では一体感を持ち声を出し、フリーで前に出るように指導する。
B:<追い越しランニング>:2分は並んで走り、列の先頭2人がダッシュして、チーム全体を2周追い越して前に出る。全員が追い越したら3分フリーで走る。(瞬発力を養成する)
C:<集結ランニング>:2分は並んで走り、その後フリーで2分ダッシュして走る。先頭の選手はペースを落としてそこに全員が周遅れは追い越して集結する。3セット以上行う。(スピードをだす)
D:<コート内ラン>:千葉県の指導者に習いました。バドミントンはコート内でいかに走れるかが大切。大股でスピードがあり、なおかつ自由性が作れるかが大切です。

トレーニング 
 楽しく、最後まで諦めずに取り組む姿勢を作ることが大切です。1日の練習に必ず1駒以上はトレーニングの時間を作ることにしている。
A:<鬼ごっこ>鬼にはシャトルケースを持たせて一方通行でダッシュさせる。目標を決めてそれに従い相手にタッチすることで鬼を交代する。鬼以外は止まらないで走るか、歩く。2分×6回。目標としては①男女②他校③着てる服装の色などを設定する。鬼で終わってしまった選手はトレーニングをする。

B:<無限ダッシュ>チームを2、4組のチームに分けて、体育館の対角線上にスタート位置を作り、シャトルケースをバトンにして1周交代でリレーして相手に追いつくまで無限にダッシュする。

C:<ショートインターバル>20秒トレ・10秒レストを繰り返す。トレーニングの内容は適時に変える。(ジャンプ・スクワット・バービー・腹筋・背筋など)

D:<シャトルを使う>選手の動きに合わせて必要な位置にシャトルを配置し、それを回収したり置きにいったりするトレーニングを行う。

ア:サイド シングルスのサイドラインに4~5個程度シャトルを置き、1人目がセンターから斜め前に進み回収してくる。2人目はそれを元に戻す。置き時も、取るときも腰や利き足の位置に注意をして、シャトルを取った後の動きを早くさせる。秒数や、チームで速さを競う。
イ:全面 コーナーの4カ所にシャトルを置き、自分も1個持ちコート番号の2からスタートして2~1へは3歩で進み、1~3へはクロスに5歩で進む。同じように4~2に戻る。40秒で5周を目指した。
ウ:ラインダッシュ 各コートのサイドラインにシャトルを置き回収配置をチーム(4~5人)で競い合う。3面で5個、センターラインにも配置した場合は8個で行う。

E:<体幹トレーニング>様々なトレーニングが紹介されています。準備の段階や待ち時間等に継続的に行うとよいと思います。動的な体幹が大切と考えます。

F:<道具を使う>
・シャトルの筒利用
 フォーム作りをするために、壁や防球ネットに向かって筒を投げる。クリヤー、スマッシュ、ドライブ、バックハンド等の打点を確認するために行う。
・バレーボールの利用
 フットワークの速さをつくために行う。2人組で行い、1人が1歩2歩移動しながら腰の位置で手放し相手がキャッチする。
・ラケットを利用する
 1人がネットに高さを意識してラケットを逆向きに構えて、練習者が後方にフットワークをしながら面でグリップエンドにタッチする。後ろ3方向に動き21本3セット行う。グリップエンドの位置を下にすることでアンダーのタッチでも行う。
・ラインテープを貼る
 シングルスの半面の中央両サイドにラインテープを貼り、センタースタートでサイドのフットワークを行う。右左のノーマルと右右左や左左右も行う。20秒で50回程度を目標にさせ、毎日行って記録をつけさせ向上を目指す。
・ドットトレーニング
 ラケット1本分の幅でコートにさいころの「⑤の目」のようにして点(ドット)をうつ。
後ろスタート・前スタート・90度回転など、バドミントンの動きに合わせて素速く動く。狭いところでも短時間で体が暖まる。

・チャイナステップ・シナジージャンプ・ランジ
・敏捷性(すばやさ)・初動速度(動きだし)・持久力(長持ち)が鍛えられる
筋シナジーとは、多数の筋の活動に見られる協調構造です。簡単に言うと複数の筋の同時活動のこととされています。複数の筋肉を動かす運動することが大切です。チャイナステップ(CS)もこれにあたるのかとも思います。
今回はランジ(Lungeを基礎のしたステップの練習を取り入れました。

・バランスボール
楽しく体幹を鍛えられるトレーニングです。川崎ジュニアでは10個購入しました。

・ゴム鈴
 茨城県の指導者に習いました。鈴は自分がつけました。ジャンプで使うときには鈴を鳴らさずに跳ぶ。ランジで行うときにはゴムに触り、鈴を鳴らして動くことにより、椅子タッチやライン踏みの場合に「ラケットが下がる」や「目線が動く」等が改善されて動きことへの抵抗がなくなりました。


G:<コーディネーショントレーニング>
 このトレーニングは「筋肉」「持久力」を向上させることを直接の目的とせず、目や耳から入って来た情報を「脳」が判断して、体の部分を伝え、効率よく動かすことの能力を向上せせるのが目的になります。

※どのようなトレーニングも本人がやる気を起こして真剣に取り組むことが大切だと思います。指導者の姿勢や目標の設定などの細かい配慮と、競技のどこの部分の強化になるのかを選手に的確に伝えることが必要と思います。by組長 次回は年間計画の作成です。