川崎ジュニア的練習法その7<バドノートの実践>4回目

<バドノートについて>
 選手とのコミュニケーションを取るために、初任の時から「バドノート」を書いていました。当初は班形式で5~6人で1冊のノートを回して記録していくようにしていました。「羽球音」と名付け、生徒から指導者へ、そしてまた生徒へ、生徒同士に声が音のように届くようになればと思って始めました。今回はその後に始めた「個人ノート」形式での実践を書きます。5回に分けて掲載します。

<バドノートについて>:4回目
<その9:【中3】春季大会敗退>
春季大会決勝戦で敗退 3年:4月29日


今日は私がシングルスで行くはずで、自分が優勝カップを取るという気持ちで、優勝カップを返還しました。1回戦からライバルとでした。1セット目は自分の動きがとてもよく、速いタッチでさられていたので、相手がミスをしてくれて点をたくさん取れてきました。18点取ってから全然球が取れなくなって、一気に取られて余裕で勝っていたのにデュースまで行ってしまいました。自分は全くエースショットがなくて、決める球なんてたいしてないんだから、動いて速いタッチで相手のミスで点を取ることしかできません。2セット目はさっきまで決まっていた球が決まらなくなくなってきた。相手のペースになくなってきて、相手もミスがなくなって修正してきて、相手のペースに持っていかれてさっきまで良かったプレーがなくなってしまいました。ファイナルは何を打っても決まらないから、どうすればいいかも分からなくなって完全相手が乗ってしまい、ダメな自分になってしまいました。あの時、決まらなくても相手がミスをするまでしっかり追い込んで、待ってミスをしないで長いラリーで粘っていたら勝てたかもしれない。ネット前にしか返せなくて、相手に動かされていた。余裕がなくてショートサーブも1回も使えなかった。
 決勝戦で私がシングルスじゃなくて1年生がシングルスになって、シングルスで使ってもらわなかったんだから、ダブルスでしっかり勝とうと思ってやったけど、ミス多いし自分が全然引っ張れずに、ただ声かけぐらいしかできなくて、パートナーがほとんど決めてくれて、私は役に立たなかった。私は去年レギュラーに入っていたにも関わらず、チームでもプレーでも引っ張っていけない駄目な人です。なんで私はこんなに下手くそなんだろう?なんで自分の引っ張っていけないんだろう?私は本当にすごく弱いんだと思いました。小学生からやっているのに、頑張って練習してるはずなのに、もう嫌になってきました。先生はサブの選手を私の代わりに出すというし、私はサブの選手よりも下に思われているし、ショックで立ち直れません。私は何のためにこの学校に来たのかも、バカバカしくなってきて、それだったらもうやめてやると思いました。


(私がこの文章を受けて、あたははいつも自分に負けてしまう。チームを引っ張る力が少ない。引っ張る力をあなたに期待している。そんな自分を変えなさいと感想を書いた後に彼女は、また次のように書き足してきました)

 これからの決意を書きます。

今日のことが色々あって正直もう本当に心がズタズタになって、ショックが大きくて、やめようかなと思いました。私は役に立たないし、期待もされていないんだなあと思いました。色々言われた先生にも腹が立ってしまいました。
 でも、こんな自分が大嫌いなので、また頑張ろうと思います。これからの試合でダブルスかシングルかはわかりませんが、シングルスを任されたならば、笑顔で強気はあたりまえ。どんな強い人にでも自分らしく 自分の持ち味のプレーで向かって行き、自分から簡単にミスをしない。奥に相手を追い込んで、いい球作りをしていくようにしたい。ミスをしてもそこから修正していく。ダブルスでは打った後のスピードと構えの速さを意識し、自分が引っ張っていくプレーができるようにしたい。5月3日の県の強化リーグは絶対にライバル校を倒してみせる。私が1本取って、チームに貢献できるように必死に頑張ります。夏の市大会の団体戦では、また優勝カップを返して、今日のタイムシフトだと思って、最後の決勝戦、私が優勝を決める試合になるように、気合いを強く集中して頑張ります。
 このようになるには今のままじゃダメなので、毎日を練習を手抜かず、全てにおいて全力で集中してやる。そして朝は朝練で走って、夜は練習を休まずに行くようにして、残りの時間を過ごして夏に備えたいです。本当にやります。
(気持ちの作り方がだめなのです。ピンチになるとそれでおしまいになってしまいます。もっと強い気持ちが欲しいです。だだただそれが足りない。よく決意しました。これからです頑張ろう!)

<その10:【中3】県強化リーグでリベンジ>
そして、県最終強化リーグ 3年:5月3日


3年:最終強化リーグ
 私は去年や一昨年の二人先輩のように、ひとつ上の代でもレギュラー入れさせてもらい、試合をしてきました。この二人の先輩は部長ではないけれど、試合の中やプレーの中で、チームを引っ張っていました。今の代でそれをやるの私です。だけど、ちっとも引っ張れず、自分のことで精一杯でした。どうして引っ張ればいいかも、正直よくわからないです。
引っ張れということは必ず自分は一本取ってくることだけだと思っていました。でも、それだけじゃダメで負ける試合でも最後まで一生懸命に諦めずに笑顔でやりきる全力でやって、2ダブの人に自分が負けてしまったけど、すごく頑張っていたから自分たちも頑張って勝ってくるぞ、という気持ちにさせることも必要だと思いました。応援の時も大きな声で励ましたり、シングルスがあまり強くない相手とやった時は、早めに試合終わらせて応援ににすぐ駆けつけること。それで仲間を安心させてあげること。私は県ベスト4に入れる、必ず一本絶対取ってくれるというわけじゃないけど、その他にもたくさん私が引っ張っていける所はあると思うので、今の代はそれが足りないと思ったので、部をまとめるには部長。チームや試合で引っ張っていくのは自分。私はこのようにして、引っ張っていけるように頑張りたいです。できれば必ず一本取ってきてくれるそんな存在で、みんなを引っ張っていけるようにしたいです。今日はそれができたと思います。
 私は今日は1回も負けずに全勝しました。1本をちゃんと取ってこれました。これからもこういう感じでチームを引っ張っていけるようにしたいです。
 1回戦目と2回戦目はシングルで出て、ダメだったところは少し打ち急いでしまったところが多くて、アウトが多かった。特に横浜の学校とのシングルスでは、私にとって、この相手はとてもやりにくいかったです。ドロップが全然読めなくて反応が遅くて、ノータッチもありました。サービスもバックアウトもかなり多くて、19点取られてしまったけど、2セット目アウトとか修正してできたから、よかったです。決め急がず、強いスマッシュだとアウトにしてしまうからハーフでもいいし、浮いていてもコースがよければ決まるだろうし、ナイスショットを狙わないようにしました。
 相模原の学校とは1Dで出て、後輩と組み一緒に戦いました。先生にも言われたけどドロップとかが多くて、もっとスマッシュで攻めていけばよかった。ブッシュも一発で良い球を打とうとして、ネットにかけたりしていた。だから、ドライブとかで押して、次あがってきた球で確実に決めるようにしたい。この試合でも力を入れすぎず、スマッシュストレートに打った。でもサイドに何回か出してしまった。あともっと前衛カットできるようにしたかった。読んで反応して、弾いて沈めて、チャンス球を作る。前衛カットができるようになり。ちゃんと構えてれば、カットできたという球も結構あった。たまに前衛カットするけど、浮いて切り返されたりアウトにしてしまってるするから、もっと沈めて少し強い球で撃てるようにすると良いです。スマッシュのレシーブも結構あげてしまうことが多くて、レシーブしきれずに点を取られてしまうから、前に出ながら、しっかり足を使ってドライブとか一つ一つ攻めていく球作りをもっとできるようにしたいです。
 川崎のライバル校とはシングルで行って来いと言われて、ライバルと戦いました。自分は一本取ってくるんだという気持ちで臨みました。あまりエースて決まるショットはなかったけど、しっかりラリーをしていって、食らいついて、遅いけどスマッシュをしっかりコースに打っていけた。そして相手がミスしてくれたし、ほとんどラリーをして相手のミスで点を重ねていった。だから、もう正直1セット目のインターバルでかなり息が上がっていた。急に来た球を、ただ単に打って、アウトにしてしまって相手のコートに返せなかった。だけど、次来た時にしっかり内側に向けて、打ったから決まった。しっかり修正できたし、ショートサーブを使ってみることも恐れずにできた。
 クリアーをしっかりクリアーで返して、チャンスを作ってラリーをたくさん取ったりできた。相手のスマッシュがストレートの前にしか返せなくて、速いタッチで逆に落とされたりして取れなかったりした。なのでクロスにも返したらいいです。ラリー中に急に来たスマッシュがちゃんと構えていなかったから取れるのに、取れなかった。来るんだとしっかり構えて、足だしてつなぎの球でもいいから、返せるようにしたい。1セット目14点で取った。
 2セット目も18対14でリードしていました。相手のクリアーが甘くてクロススマッシュで決めようとすると、アウトしてしまった。力が入りすぎると狙いすぎると、横から振ってしまうし、流れてしまうからだと思います。気をつけたい。19対19になってしまい、体力的にもきつくて、ファイナルまで行くと、きつくてミス増えちゃいけないなと思ったので、ここでもう全力で頑張って終わりにしようと、気合を入れてちゃんと22対20でギリギリ取ることができました。よかった。この試合はちゃんと覚えて、次もその次も同じようにできるといいです。勝った時はとても嬉しくて気分がとても良かったです。

(成長した姿を感じることができました。さあこれからです本番は!)

 ここまで読んでいただきありがとうございました!今後の選手への力となればと思い本人・保護者の同意を得て、公開しました。赤字はノートへの自分の記述およびその時期の様子を書いています。最終回5回目は中3 6月の怪我~中3市総体引退までを掲載します。by組長